
「外壁塗装で使う塗料は、業者にお任せ」という方も多いのではないでしょうか。
実際、種類が多すぎてどれが良いかわからないため、業者に勧められたら迷わずそれにしますよね。でも、塗料には耐用年数や機能性が異なり価格の幅も広いため、自分でも特長を把握しておく必要があります。
外壁塗装で使う塗料の選び方で大切なポイントは「何を重要視するか」ということです。安さや断熱、どれくらい長持ちするかなど、最優先する項目をまず決めておくとスムーズに選ぶことができるでしょう。
外壁塗装で使う塗料の種類比較
外壁塗装で使う塗料の種類は以下の通りです。
塗料の種類 | 特長 |
アクリル | ツヤがありDIYに適しているほど扱いやすいが、塗料の中で最も耐用年数が短くひび割れしやすいため、現在は外壁にほとんど使われていない。 |
ウレタン | 塗料が柔らかいため目部などの付帯部には使われるが、変色しやすく汚れが付きやすいため、あまり使う家は少ない。 |
シリコン | 外壁塗装で最も多く使われている塗料。汚れにくく最大の劣化原因でもある紫外線に強い機能を持っている。 |
ラジカル | チョーキング現象を抑えてくれる効果がある新しい塗料。太陽光、雨風、温度変化などに対し、劣化を起こしにくい性質を持っている。 |
光触媒 | 外壁が雨水で綺麗になるセルフクリーニング機能が付いた塗料。塗料に含まれた酸化チタンが太陽光に反応することで汚れを分解してくれる。 |
フッ素 | 優れた耐久性や耐候性を持つ優秀な塗料。六本木ヒルズやスカイツリーにも使われるほど高級で信頼性も高い。 |
遮熱(セラミック) | 遮熱・断熱性能がある塗料。セラミックを含有しているため石材調の美しい外壁に仕上がる。 |
外壁塗料を価格で選ぶなら
外壁塗装に使用する塗料の費用比較をしました。外壁塗装の見積もりで大半を占めるのが塗料費用になります!
塗料の種類 | 費用の相場 | 30坪住宅の場合の費用相場(1回分) |
アクリル | 1,000~1,800円/㎡ | 99,000~178,200円 |
ウレタン | 1,700~2,500円/㎡ | 168,300~247,500円 |
シリコン | 2,300~3,500円/㎡ | 227,700~346,500円 |
ラジカル | 2,200~4,000円/㎡ | 217,800~396,000円 |
光触媒 | 3,800~5,500円/㎡ | 376,200~544,500円 |
フッ素 | 3,500~4,800円/㎡ | 346,500~475,200円 |
遮熱(セラミック) | 2,300~5,000円/㎡ | 227,700~495,000円 |
外壁塗料を安さのみで選ぶならアクリルになりますが、上記の「外壁塗装で使う塗料の種類比較」で紹介したように、低価格帯のアクリルとウレタンは劣化頻度が高いため、おすすめできません。
長持ちすることを考えると、安すぎず高すぎない価格帯の「シリコン塗料」がイチオシです!
費用が足りない!と言う場合は、自治体からの助成金を受けることができます。(外壁塗装やリフォームで受けられる助成金(補助金)についての詳細はこちら)
外壁塗料を耐用年数で選ぶなら
外壁塗装で使う塗料を耐用年数別に比較してみました。
塗料の種類 | 耐用年数 |
アクリル | 7年前後 |
ウレタン | 10年前後 |
シリコン | 15年前後 |
ラジカル | 15年前後 |
光触媒 | 15年前後 |
フッ素 | 20年前後 |
遮熱(セラミック) | 20年前後 |
外壁塗装で使う塗料を耐用年数で選ぶなら、機能性が高い「フッ素と遮熱(セラミック)塗料」です!やはり、高価格なだけ20年前後と長持ちし、耐候性や遮熱効果といった機能性が高くなります。
外壁塗料をコスパの良さで選ぶなら
外壁塗装で使う塗料で、耐久性や費用などのバランスが良い、コスパの良さで比較しました。
塗料の種類 | コスパの良さ |
アクリル | ★★ |
ウレタン | ★★★ |
シリコン | ★★★★★ |
ラジカル | ★★ |
光触媒 | ★ |
フッ素 | ★★★★ |
遮熱(セラミック) | ★★★ |
塗料の中で最もコスパが良いのは「シリコン塗料」です!
汚れにくく最大の劣化の原因とも言われる紫外線に強いという性質を持ちながら、購入しやすい価格帯という点がシリコンの特長でもありコストパフォーマンスの高さの魅力でもあります。
外壁塗装のおすすめの塗料メーカー
外壁塗装のおすすめ塗料メーカーは、3大大手メーカーと言われている「日本ペイント・エスケー化研・関西ペイント」です。この3つのメーカーならどれを選んでも失敗はないと言われているほど信頼と実績があります。
日本ペイント
日本ペイントは、塗料業界の国内売上高が第一位の大手塗料メーカーです。チョーキング現象を抑えるラジカル系塗料を初めて開発したことでさらに人気になりました。
エスケー化研
エスケー化研は、建築仕上塗材国内シェアNo.1の大手塗料メーカーです。他の大手メーカーに比べて相場価格が比較的安価という魅力があります。
関西ペイント
関西ペイントは、老舗メーカーで建築用塗料以外でも自動車用塗料も扱っており、国内でトップと言われています。アジアを中心に海外にも進出している最先端の塗料メーカーです。
まとめ
外壁塗装で使用する塗料を選ぶときは、「予算に合った塗料はどれなのか」「重視する機能性を持つ塗料はどれなのか」というポイントをチェックすると良いでしょう。
安さのみで選んでしまうと、耐用年数が短く劣化しやすいため、塗り替えの頻度が早まってしまいます。
そういったことも踏まえた上で、外壁塗装を行う際の塗料選びをしてみてください。オリジナルの塗料と勧めてくる商品は怪しいことが多いため、控えたほうが無難です。注意しましょう!
「外壁塗装で使う塗料のおすすめの種類と選び方|メーカーや耐用年数を比較」をもう一度チェック!